広島県が本年度末 利用減り施設老朽化
広島県は十九日、県立母子福祉センター(広島市中区舟入幸町)を本年度末で廃止すると発表した。利用が低迷し、建物も老朽化しているため。センターが実施してきた就業相談など母子家庭向けの自立支援事業は、別の機関に引き継ぐ方向で検討している。 センターは一九七九年、夫と死別したり、離縁したりした女性の自立、就業支援を目的に開設。鉄筋二階建て延べ約五百十五平方メートルで、一般利用も可能な宿泊室(五室)や定員六十人の会議室などを備える。二〇〇五年度から県母子寡婦福祉連合会が指定管理者となった。 料金は一泊千六百円(一般利用二千四百円)と安く、宿泊者はピーク時の九六年度に千七百十四人に上った。しかし、老朽化に伴い〇六年度は四百九十六人まで減少。九割を一般利用が占める。会議室も大半は一般利用。大規模修繕には約六千五百万円が見込まれるため、指定管理の契約期間が終了する本年度末で廃止することにした。 県議会生活福祉保健委員会で報告した。県こども家庭支援室は「ハード面での支援は一通り終わった。今後はソフト面に転換し、実りのある事業を展開したい」としている。(門脇正樹) (2007.11.20)
|