中国新聞


教職員公募校拡大へ
山口県教委本年度試行 活性化に手応え


 山口県教委は来年度、公募型の教職員異動制度を拡大する。教職員の資質向上や学校の活性化が狙いで、本年度の試行を踏まえて公募校を増やし、選考スケジュールを早めるなど応募しやすい仕組みを整えた。十六日まで希望校を受け付け、今月下旬に公表する。

 本年度は二十六校で計二十七人の公募があり、小中学校と県立学校の計十七校に十七人の教員を配置。地域と連携した授業の展開、授業の質の向上を目指した校内研修、教育相談の充実など、各校の抱える課題解決への取り組みを続けている。

 県教委は、校長や県教職員人材育成検討会議の意見を基に、本年度の試行を分析。学校の活性化や教職員の意識改革、校長の学校ビジョンの明確化につながっているとして、制度の拡大を決めた。

 すべての公立校が対象。校長が学校の教育目標や経営方針、求める人材を公開し、出願した教職員を面接や論文で選考する。校長の意見を基に、県教委と市町教委が定期異動に組み入れて配置する。試行段階のため、公募の教員であることは具体的に公表していない。

 今回の試行で教員の配置を受けた学校長は「学校のビジョンに沿う熱意ある人材を、選べる点が魅力。より多くの学校や教職員が参加できるよう工夫してほしい」と期待する。県教委教職員課は「学校全体が目標に向かって活性化するための手段。校長、教職員双方の意欲を引き出す制度にしたい」としている。(高橋清子)

(2007.11.10)


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