中国新聞


広島市の少人数学級
臨時教員幅広く確保
市長「必要な財源は捻出」


 広島市教委が来年度、政令市で初めて導入する少人数学級制について、秋葉忠利市長は五日の定例会見で「次代を担う人材育成は最重要課題」と述べ、臨時教員採用に必要な財源確保に優先的に取り組む姿勢を示した。

 市教委は、制度導入で必要となる市負担は十年間で百二十六億円と試算している。厳しい財政状況の中で取り組む意義について、秋葉市長は「経済や環境、平和など都市の課題を解決するには人材育成が最も重要だ。財源を捻出(ねんしゅつ)し、責任を果たす必要がある」と強調した。

 計画では、二〇〇八―一一年度に順次、小学校と中学一年の一学級の人数を現行の四十人から原則三十五人以下にする。現在、小学一、二年に限って県教委が実施している教員加配に加えて、市が独自に臨時教員を採用する。

 初年度の採用予定は小学校約七十人、中学校約三十人。採用を徐々に増やす。四年後に効果や反省点を検証し、将来的には全学年での「二十人学級」の実現を目指す。市が第一段階の最終年度に位置づける一一年度は、約二百人の臨時教員を市で採用する必要がある。

 臨時教員確保に向け、市教委は西日本の大学に担当者を派遣し、制度をPRしているほか、六日午後二時から中区の基町高で採用説明会を開く。採用にあたっては年齢制限を設けず、幅広い人材確保を目指す。

 現在、願書を受け付けており、採用試験を十一月十七、十八の両日に実施する。市教委教職員課Tel082(504)2199。(石川昌義)

(2007.10.6)


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