中国新聞


育児サポート橋渡し1年
尾道のセンター 登録者3倍 支援広がる


 子どもの一時預かりや送迎などの育児支援を受けたい人と、協力したい人の橋渡しをする尾道市の「おのみちファミリー・サポート・センター」が、事業開始から一年を迎えた。センターに登録する会員は約三倍に増え、地域で子育てを支える取り組みが広がっている。

一時預かりや送迎など

 事業は昨年八月にスタート。東久保町の「おのみち子育て支援センター」に事務局を置き、支援を受けたい人を「依頼会員」、引き受ける人を「提供会員」として登録し、二重登録もできる。依頼会員から要請を受けた事務局が、対応可能な提供会員を紹介する。

 両会員に登録している尾道市平原、主婦迫田知信さん(35)は昨年八月から依頼を受け、同じ団地内の本多佑莉ちゃん(6)と義高ちゃん(4)を北久保保育所(防地町)まで月五―八回、乗用車で送迎する。自らの長女の小学二年京香ちゃん(7)の送り迎えを兼ねることもある。

 迫田さんは「最初は二人とも緊張していたけれど、今はすっかり慣れてくれた」。祖母の孝子さん(63)は「以前はタクシーで送迎していたので費用もかかっていた。迫田さんと知り合えてよかった」と喜ぶ。

 今年八月末の会員数は計百三十七人で、事業開始時に比べて九十六人増。主に保育所や幼稚園への送迎など、一年間で五百六十件の利用があった。市子育て支援課は「十一月に一般の人も招いた会員同士の交流会を予定している。センターの活動をもっと知ってほしい」と話している。(榎本直樹)

(2007.9.18)


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