中国新聞


広島の子 生活改善
小5と中2 県教委調査


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■朝食は毎日“増加” 本を読まない“減少”

 九割以上が朝食を毎日食べ、本を読まない割合も減少―。小学五年と中学二年を対象にした広島県教委の生活実態調査結果(速報)で五日、児童、生徒の生活習慣が改善されていることが分かった。

 調査は六月、県内の公立学校に通う小五と中二の約四万九千人を対象に実施。朝食を毎日食べるかとの質問に「よくあてはまる」「ややあてはまる」のいずれかを選んだのは小五で96・9%、中二で93・9%を占めた。調査を始めた二〇〇二年と比べ、小五で2・7ポイント、中二で4・2ポイント改善した。

 一カ月に読む本(教科書や雑誌などを除く)の冊数は、「読まない」が小五で11・5%、中二で20・7%だった。〇二年比でそれぞれ2・7ポイント、14・0ポイントの減だった。

 塾や家庭教師を除き、平日に家庭で勉強をしない割合は、小五が6・2%で同0・8ポイント減、中二が11・6%で同6・0ポイント減となっている。

 県教委は〇四年から、子どもに規則正しい家庭生活を促す「食べる!遊ぶ!読む!」キャンペーンを展開。朝食を取る子は学力や体力の定着度が高い、との調査結果をまとめた印刷物を各校に配布したり、生活習慣改善のための取り組み事例を専用のホームページで紹介したりしてきた。

■キャンペーン効果と分析

 県教委は「キャンペーンなどの成果が出て、全体的に生活習慣が良くなってきた」と分析。本年度は新たに栄養教諭を小中学校に配置したり、キャンペーンの協賛企業の募集に力を入れるなどして、さらに改善を図る。

 一方、同時に実施した基礎・基本定着状況調査(速報)の各教科の平均点は、小五が国語六四・二点、算数七五・六点。中二は国語七四・四点、数学六九・〇点、英語七三・四点だった。

 問題の難度を上げたため昨年から一四・一―二・四点下がったが、県教委は「いずれも六十点を超え、基礎的、基本的な学習内容はおおむね定着している」としている。(村田拓也)

(2007.9.6)


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