10月にも福山市 ■住民にも貸し出し 福山市は二十三日、心停止状態から救命する自動体外式除細動器(AED)を、十月にもすべての市立小中学校に配備する方針を明らかにした。県東部の四市二町では初めて。安全・安心なまちづくりの一環で、教育現場や地域行事で活用してもらう。 市の計画では、小学校七十八、中学校三十八の計百十六校にAEDを一台ずつ置く。各校のグラウンドや体育館を使用する住民も使えるよう貸し出し方法を検討する。三十日開会の市議会定例会に購入費約二千八百五十万円の補正予算案を提出する。 AEDは、病気や事故などでけいれん状態に陥って血液を送れなくなった心臓を、電気ショックで正常に戻す救命装置で、音声ガイダンスに沿って簡単に操作できる。 市はこれまでも市役所や各支所、体育・文化施設など二十三カ所に設置。六月には、市内のイベントを対象に貸し出し制度をつくり、スポーツ大会や野外キャンプなどで六件の利用があった。 貸し出し制度に対してはPTAからの問い合わせが相次いだほか、七月には企業から「AED購入費に」と百万円の寄付があり、学校への配備を検討していた。 市教委学校保健課は「有効活用してもらえるよう、住民を対象とした操作方法の講習会も開きたい」としている。(畑山尚史) (2007.8.24)
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