中国新聞


大学・短大進学率
広島県 3年続き最高


 ■58%全国3位の高さ

 広島県内の高校を今年三月に卒業した生徒のうち大学や短大へ進学した割合は、前年度比2・8ポイント増の58・0%となり、三年連続で過去最高を更新したことが九日、文部科学省の本年度の学校基本調査(速報)で分かった。都道府県平均を8・0ポイント上回り、順位も二つ上がって京都府、東京都に続く三位となった。(村田拓也)

グラフ

 卒業生二万六千八百十四人のうち、大学・短大(通信教育部などを含む)に進学したのは一万五千五百四十二人だった。

 一方、専門学校や予備校への入学は六千百二十九人で、前年度比2・3ポイント減の22・9%だった。

 高校の国公私立別の大学・短大進学率は、国立が0・6ポイント増の64・4%、私立が1・8ポイント増の61・9%だった。公立は3・3ポイント増の55・9%で、三年連続で過去最高を更新。国立、私立との差が縮まる傾向にある。

 進学率にかかわる学力の向上をめぐり、広島県教委は高校ごとの学習合宿や、大学教授の模擬授業などの施策を二〇〇〇年度から展開。〇六年度からは、大学進学を志す高校生が学校の枠を超えて合宿し、集中的に勉強に取り組んでもらう講座もスタートさせている。

 進学率アップについて県教委指導二課は「大学全入時代の影響もあるが、一連の対策によって、生徒が希望した進路を実現するための学力の底上げは進んでいる」としている。

 一方、三千八百五十九人は就職し、就職率も0・5ポイント上昇して14・4%となった。景気回復に加え、団塊の世代の大量退職を見込み、引き続き求人が好調。アルバイトなど一時的な仕事に就いたのは二百三十七人と、前年度より十八人少なかった。

 児童・生徒数(五月一日現在)は、小学生が十六万三千六百九十九人と、前年同期から千五百三十三人減った。中学生は一年生が微増したため、八万三千二百六十六人と百七十八人多くなった。

 調査が始まった一九四八年度以降、小学生は十五年連続で過去最少を更新。中学生数は〇六年度に次いで少なく、少子化が進行している。

(2007.8.10)


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