中国新聞


松江市、妊婦健診の公費負担を拡大
現行2回を7回 計5万円分


 七月以降に出産予定の松江市内の妊婦が受ける健康診査の費用負担が、軽くなる見通しだ。市議会教育民生委員会は二十五日、通常十四回の妊婦健診のうち、公費負担を現行の二回から七回に拡大する事業の補正予算案を可決。市は健診費用のほぼ半額を負担することで、若い世代の定住促進につなげる。(加納亜弥)

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妊娠届を提出すると、母子健康手帳とともに7回分の健診を無料で受けることができる受診票が交付される
表「妊婦健診の公費負担回数」

 健診回数は妊娠初期から出産まで段階的に増えるのが通常で、厚生労働省は計十三〜十四回の健診を望ましいとしている。しかし仕事の都合や経済的理由などで、健診を控える妊婦が全国的に増加。妊婦健診は国民健康保険が原則適用されないため、十三〜十四回で約十万円を自己負担する計算だった。

 厚労省は一月、少なくとも健診の五回程度は公費負担とするよう全国都道府県に通知。「順調な人ほど定期的に受診しないケースが多い」(市健康推進課)ことから、市は厚労省の基準からさらに二回分を上乗せしての補助を決めた。

 市が母子健康手帳の交付時に渡していた二回分の無料受診票は七回分となり、約十万円のうち、約五万円を公費負担することになる。市は開会中の市議会で地方交付税を含め約四千二百万円を追加補正しており、二十九日の本会議で補正予算案が可決されれば正式に決まる。

 島根県内では浜田市などが四月以降に妊娠届を提出した妊婦を対象に、二回分だった公費補助を五回分に変更。東出雲町も七月以降に出産予定の妊婦には健診回数を増やし、出雲市も本年度中の充実を検討している。

(2007.6.26)


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