中国新聞


母親の不安解消策充実
広島市案 育児支援55事業盛る


 広島市は十八日、本年度に重点的に取り組む育児支援策「子育て支援パワーアッププログラム2007」案をまとめた。育児への不安を訴える母親が増えている実態を踏まえ、メンタル面のサポートを充実する。

 関係部局でつくる子育て支援対策推進本部(本部長・秋葉忠利市長)を中心に検討を進め、十八日の幹部会で了承した。子どもと親への健康支援▽就学前教育・保育の充実▽児童虐待対策の充実―など十九施策を掲げ、具体策として五十五事業を盛り込んだ。

 うち二十八事業は新規で、乳幼児の保護者の負担軽減策が多い。「はじめての子育て応援」は妊娠中の母親の不安解消を目的に、公私立の計八十三保育園で希望者を受け入れ、悩みを聞いたり、乳児との接し方を助言したりする。四カ月未満の乳児がいる家庭を対象に、民生委員の戸別訪問も始める。

 障害児支援では、保育士や保健師を対象に七〜十一月、発達障害をテーマに研修会を実施。受講者を市内の保育園や保健センターに配置し、早期発見を図る。ほかに、休日保育導入、子どもの権利に関する条例制定に向けた検討なども掲げた。

 市は二〇〇五年、数値目標を盛り込んだ五年間の「新児童育成計画」を策定。達成度が低い項目の課題解消を目指し、保護者アンケートの結果も踏まえて今回初めてプログラムをつくった。(田中美千子)

(2007.6.19)


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