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島根県と隠岐広域連合 松江のホテル改修
医師不足のため、島根県・隠岐諸島の大半の妊婦が島外で出産している問題を受け、県と隠岐郡四町村でつくる隠岐広域連合は、妊婦や家族が本土出産に備えて生活できる宿泊施設の整備に乗り出す。同連合が松江市で運営するホテルを改修し、出産前後に家族で過ごせる空間を提供する。 国の離島患者等宿泊整備事業を活用した全国初のケースとなる。県は、十三日開会の県議会定例会に提案する一般会計補正予算案に、県分の事業費約千五百万円を盛り込む。 改修するのは、松江市にある六階建てのホテル「レインボープラザ」（三十八室）の四階の一部。シングルルーム二部屋を一部屋に拡大するなどして五部屋を用意する。妊婦が使いやすいよう浴室も広くし、キッチンも備えて自宅感覚で出産まで過ごせるよう配慮する。 妊婦は出産の一カ月前には離島し、手狭なホテルや短期賃貸マンションなどでの生活を余儀なくされている。住み慣れない上、家族の付き添いに対応できない不便さを訴える声が多かった。 隠岐病院（島根県隠岐の島町）では、産婦人科医師不足のため、初産やリスクが高い出産への対応を四月から断念。九月末までに島内での出産を予定していた六十四人のうち、五十三人が松江市、出雲市などの病院で出産する。 隠岐広域連合は妊婦へ滞在費など十七万円を助成。助成措置が切れる十月から、宿泊施設の利用開始を目指す。負担軽減を図るため宿泊料金は、低額に抑える方向で検討する。（城戸収） (2007.6.7)
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