中国新聞


「パパも押したい!」
おしゃれ感覚、ベビーカー デザイン色々


 デザイン性の高いベビーカーが人気を集めている。海外からの輸入品も多く、お出掛けシーズンに照準を合わせる、ベビー用品店の売り場をスタイリッシュに飾っている。生活感のなさが受けているのか、父親たちに好評。かっこいいベビーカーを押して、形から育児に参加する―そんなパパの姿も透けて見える。(平井敦子)

■輸入品・カラフル素材人気

斬新なデザインのB型ベビーカーが並ぶベビーザらス広島府中店

 「とにかく見た目。これしかないって思いましたね」。六カ月の息子結友(ゆう)ちゃんの父親の会社員山田友和さん(31)=広島市安佐南区=は、ベビーカーを選んだ時を振り返る。

 一目ぼれしたのは、ノルウェーの家具メーカーストッケ社が製造している「エクスプローリー」。子どもがまだ妻の麻美さん(32)のおなかの中にいた昨年秋、広島市内の繁華街で、このバギーを押している人を見掛け、心を奪われた。

 エクスプローリーは、北欧風の洗練されたデザイン。高さ一・一六メートル、重さ一〇・五キロと大型で、価格も十一万五千五百円と高額だが、大人の目線に合うぐらいまで子どもの座る位置を高くしたり、押しやすくしてあったり、快適だ。

 友和さんはもともと、車や自転車など小物が大好き。麻美さんは「喜んでベビーカーを押してくれる点は助かる」と笑う。

 南区の子ども用品のセレクトショップ「子供の部屋ChicaChico(チカチコ)」でも、エクスプローリーが一番人気。「男心をくすぐるデザイン。『お父さんが押したがる』というお客さんが多いです」と山本剛店長は話す。

 国内外の百種類以上をそろえるベビーザらス広島府中店(広島県府中町)では、一人でお座りができるようになった赤ちゃんが乗れる「B型ベビーカー」の売り場の中央に、デザイン性の高い機種がずらりと並ぶ。

 最も人気を集めているのは、シンプルなスタイルのマクラーレン社(イギリス)の「ヴォロー」。他には、三輪タイプも注目されており、曲線のフレームが斬新なクイニー社(オランダ)の「ザップ」、国産メーカーではコンビの新型機種「スルーラー」などが好評という。シートの色も水色やオレンジ、黄色などポップで楽しい。価格は二万〜四万円台だ。

 七カ月の娘を連れて妻と訪れた会社員稗田敏行さん(27)=呉市=は「斬新なデザインが多い」と、興味深そうにさまざまなタイプをチェックしていた。同店によると、ベビーカーを購入する客の八割は夫婦で来店し、「機種について質問するお父さんが増えている」という。

(2007.5.14)


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