中国新聞


子育て支援 活動に幅
山口のNPO法人 施設運営で新計画


 ■後継育成へ講座/冊子で団体紹介

 山口市本町の子育て支援施設「ほっとさろん西門前てとてと」を運営する特定非営利活動法人(NPO法人)「あっと」が本年度から、子育て支援事業全般に取り組む。利用する母親を核にした団体で、運営を担うようになって一年が過ぎ、活動の幅が広がってきた。(桑田勇樹)

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「てとてと」で絵本の読み聞かせをするなど、思い思いに過ごす親子連れ

 平日の午前十時〜午後三時、施設内に乳幼児や母親の声が響く。子どもの身長、体重の測定や、栄養士が食べ物をアドバイスする「うちの子サイズ」などに加え、ホームページを通じて子育て情報を発信している。

 昨年度は、月平均延べ七百八十人が利用した。長男の悠翔ちゃん(3)の誕生直後から足を運ぶ同市吉敷の主婦福田直美さん(22)は「母親同士で話ができる貴重な場。育児についての情報交換もできる」と重宝がる。

 施設は二〇〇三年七月に市が開設。複数の施設運営に携わるNPO法人山口せわやきネットワークが運営を受託していたが、母親主体で事業を進めようと昨年三月、「あっと」が引き継いだ。スタッフは六人。センター長の向井昌子さん(40)は「この一年は賃金計算や確定申告、組織づくりに追われた」と振り返る。  本年度は、福祉医療機構(東京都港区)から助成金を受け、子育てを支援する市内の施設、サークルを紹介する冊子を作製する。向井さんは「市内各地に『てとてと』のような施設ができれば」と、後継者育成へ講座の開催も予定している。

(2007.5.9)


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