中国新聞


父子家庭支援 利用ゼロ
防府市、内容の再検討も


 防府市が本年度から、父子家庭生活支援制度を導入した。市から派遣された支援員が、食事の準備などを代行する。家事に費やす時間を少しでも省き、親子のコミュニケーションを図ってもらうのが狙いだが、先月末までの申請はゼロ。今のところ反応は鈍い。(大村隆)

 市子育て支援課によると、中学生以下の子を持つ父子家庭が対象。所得制限もあり、子ども一人の世帯だと年間所得二百七十四万円以下。申請が受理されると、市シルバー人材センターの支援員が家庭を訪れ、掃除や洗濯、料理などを手伝う。一回一時間で、月四回まで利用できる。母子家庭との支援策の格差を縮めるのも目的という。

 市が確認している父子家庭は二百二十世帯。一世帯当たり月四回利用した場合を想定し、本年度は八百四十四万八千円を予算化した。

 一方、四月に制度をスタートさせたものの、月末までに八件の問い合わせがあっただけで、申請に至ったケースはない。市健康福祉部の森重豊次長は「しばらく状況をみて、支援内容などを検討したい」とし、当面はPRに力を注ぐ意向を示している。市子育て支援課Tel0835(25)2348。

(2007.5.2)


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