中国新聞


「家族と夕食」を数値目標化
東広島市が青少年自立プラン


 学校安全ボランティアも1万人

 東広島市青少年問題協議会(議長・蔵田義雄市長)は、子どもたちの自立に向け、市が今後十年間に取るべき施策を示した行動計画「東広島青少年自立プラン」をまとめた。家族のきずなを強めるための「家族そろって夕食キャンペーン」を盛り込み、学校安全ボランティア一万人など数値目標も掲げた。市は本年度から計画に沿って事業を進める。(藤原直樹)

 夕食キャンペーンは、昨年の市民アンケートで「家族とうまく対話ができない」が中学生で17%、高校生で20%に上ったため、家族のだんらんを通じて不安や悩みを解消するのが狙い。市は今秋にも、家族ごとに夕食を一緒に取る目標回数を設定してもらうキャンペーンを計画。対話のきっかけづくりを促す。

 また、不登校サポートセンターの設置も提言した。在校中の相談対応にとどまらず、卒業後も就業支援などを継続的に実施できる組織を求めた。

 二〇一六年度の数値目標は、夕食キャンペーン目標達成率を70%に設定。子どもの登下校を見守る学校安全ボランティアの登録者数は現在より二千七百人多い一万人にする計画を盛り込んだ。

 プランは青少年の事件やいじめが相次ぐ中、「夢と志を持ち、たくましく生きる青少年」を育てるため初めて策定した。市教委の中森英雄青少年育成課長は「家族のきずなが薄れ、不安を抱える青少年は多い。地域で自立を支える仕組みをつくっていきたい」と話している。

(2007.4.11)


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