中国新聞


中学へマネジャー派遣
出雲市、ベテラン職員起用


 現場の多忙感緩和

 地域との連携や子どもの安全対策など要請が多様化する学校現場の「多忙感」を和らげようと、出雲市が新年度から、ベテラン職員を「スクールマネジャー」として市内の一部の中学校に派遣する。行政実務のノウハウを学校運営に役立てる独自の試みだ。

 出雲市教委によると、スクールマネジャーは教頭に並ぶポストで学校に常駐。事務裁きや学校間・地域との連携をサポート、カバーする。

 四月から手始めに、四十歳代後半から五十歳代前半の課長補佐級四人を市内の四中学校にそれぞれ配置。各校区の小学校の業務も担当する。所属は市教委学校教育課となるが、市長部局も含めた人選。四人の前任部署は、本庁や支所の街路課、地域振興課、観光推進室などさまざまだ。

 市内の小・中学校の教諭を対象に市教委が昨年、独自に行った調査では、それぞれ69%、86%が多忙感を訴えた。うち半数近くが「事務処理」を原因に挙げている。

 市教委は「パソコンに向かいがちな今の教諭たちが、子どもと向き合う時間を多く取り戻せるといい」とスクールマネジャーの活躍を期待。成果をみながら拡大を検討するという。(松本大典)

(2007.3.28)


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