4月から井原市民病院 医師不足で分娩(ぶんべん)を休止し、産婦人科を「婦人科」に縮小している井原市民病院で、産婦人科医の院長(69)が今月末に退職することが七日、市議会定例会の一般質問で明らかになった。四月から常勤の産婦人科医が不在となり、婦人科の外来診療は非常勤医師による週二日だけになる見通し。(小畑浩) 市民病院では昨年八月、院長を含む常勤産婦人科医二人のうち一人が退職。後任を確保できず分娩を休止したため、市内に出産できる医療機関がなくなっていた。 滝本豊文市長は「産科再開のため、医師派遣を岡山大産婦人科教室にたびたび要請してきた」としたうえで、「基幹病院さえも医師が引き揚げられる厳しい状態。再開の見通しが立たず、婦人科の診療も縮小せざるを得なくなった。痛恨の極みだ」と答弁した。 市側は、岡山大からの非常勤医師の派遣日数を現在の週一日から増やすよう要請し、週二日にするとの内諾を得たと説明。婦人科検診は継続する方針を示した。院長の後任は、岡山大第一外科教室からの派遣が内定したと報告した。 市は今後、これまで頼ってきた岡山大以外にも医師派遣を要請し、大学に所属しない医師を探すなど、市民病院の充実のため努力するとしている。 (2007.3.8)
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