三原の第三中 「節目」重視の声強く 六年前、広島県内の小・中学校で最初に二学期制を敷いた三原市宮沖、第三中(山田恭樹校長、四百三十五人)が、新年度から三学期制に戻す。「子どもにねじを巻くのに、通知表などの節目は多い方がいい」といった保護者の意向が働いた。方針転換は八日、同中PTA常任委員会で報告した後、保護者に通知する。 第三中では、完全週五日制の導入(二〇〇二年四月)を見越し、〇一年四月から二学期制に切り替えた。期末テストや始業式など学校行事の削減で、五日制で減る授業時数を確保してきた。 二学期制とはいえ、十月までの前期途中に約一カ月の夏休みを挟む。「夏休み前に通知表がないから、締まらない」「テストが減り、学力到達度が分からない」と不安がる保護者も増え、昨年十月のPTA懇談会では約六割が三学期制を望み、二学期制の存続希望は二割弱にとどまった。 授業時数の確保に向け市教委は、夏休み中の授業を認める方針を打ち出し、三学期制に戻す難点もなくなっていた。第三中PTAの山崎正明会長(47)は「通知表は、学力や学校生活を振り返られる貴重なけじめで、長期休暇に入る前には欲しい。夏休みと冬休みが区切りの三学期制の方が自然な気もする」と受け止めている。 県内では〇六年度、中学校は七市の三十四校、小学校は五市の五十二校が二学期制を採っている。うち旧神辺町の小・中学校九校も〇七年度から、編入合併した福山市に合わせて三学期制に戻す。(石丸賢) (2007.2.7)
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