中国新聞


中2で修学旅行
広島市教委 受験考慮し繰り上げ


 08年度から

 広島市教委は、中学校で野外活動と修学旅行を実施する学年を、それぞれ一年、二年時に、一年ずつ繰り上げる方針を決めた。高校受験への配慮などが主な理由で、新年度から順次移行し、三年間で変更を終える計画。新年度当初予算案に野外活動の繰り上げ分にかかる費用を盛り込んだ。

 市内六十三校のうち半数程度の学校で新年度に野外活動、二〇〇八年度に修学旅行を繰り上げる。残り半数の学校も〇八年度に野外活動、〇九年度に修学旅行を順次繰り上げる予定だ。

 修学旅行を一年早めることで受験を控えた三年が学習に集中できるとともに、野外活動を一年時に実施することで入学した新入生が生活に慣れる機会を提供するなどのメリットがあるという。校長会の要望を受けて、〇三年度から市教委が検討してきた。

 校長会が実施学年を変更する学校を調整する。広島県内では廿日市市、庄原市の一部の学校を除いて、修学旅行は二年時に実施している。

 市教委は野外活動の実施学年移行にかかる就学援助費と教職員の引率旅費の計約八百二十万円を新年度予算案に盛り込んだ。修学旅行にかかる費用のうち、教員の引率旅費は県費のため、県教委に計画を伝え、〇八年度から変更にかかる予算を確保するよう協力を求めている。(鴻池尚)

(2007.1.26)


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