広島市教育委員会議、規則変更案を可決 広島市内の小中学校が新年度から本格導入を予定している二学期制について、二十二日あった市教育委員会議は、二学期制を基本とする学校管理規則の変更案を可決した。昨年末の会議で保留扱いとなり、今回も可否同数となったが、石井真治委員長の権限で決着した。 市教委はこの日、先行して導入したモデル校十三校のアンケート結果を報告。「二学期制で行事にじっくり取り組むことに約六割の児童生徒、保護者が肯定的」などと強調し、変更案への理解を訴えた。 しかし、教員や保護者の一部が反対していることなどを受け、委員の半数は「導入へのプロセスが問題。十分に内容を検討すべきだ」とあらためて反対との考えを表明。委員の一人が、二学期制と三学期制の二つを基本として併記する修正案を提案した。 これに対し、賛成派も学校が三学期制を選択する場合の条件を、「市教委の承認」から「市教委への届け出」に変更する修正案を提出。採決の結果、反対派、賛成派の修正案はそれぞれ可否同数となり、石井委員長が賛成派の修正案を可決とした。石井委員長は、九割の学校が導入を予定しており、「現場責任者の校長をサポートする必要がある」と説明した。 傍聴した市民グループ「二学期制導入を考える広島市民の会」の小松保子代表は「市教委は強権的で、子どものことを本当に考えているのか不安になった」と指摘していた。(鴻池尚) (2007.1.23)
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