福山市教委 昨年10−12月 ▽全校個人面談で把握 福山市立小、中学校が市教委に報告した昨年十〜十二月のいじめ件数が六十五件に上り、前年同期の四倍近くになったことが十八日、分かった。市教委は全児童・生徒を対象に十月から実施した個人面談が、いじめの実態把握につながった側面もあるとみている。(野崎建一郎) 市教委が市立小学校七十八校、中学校三十六校からの報告をまとめた。月別では、十月が二十二件(小学校十五、中学校七)▽十一月が三十三件(小学校十二、中学校二十一)▽十二月が十件(小学校七、中学校三)―となっている。 四〜九月の累計報告は三十件で、三カ月でその二倍超の報告があった。前年同期の十七件(小学校六、中学校十一)と比べても、三・八倍に急増した。 内容別は現在、集計中だが、言葉によるからかいや、冷やかしが目立つ。暴行などでけがをしたケースはない。各校は、担任や生徒指導主事を中心に組織的に被害者と加害者間の話し合いなどに取り組み、大半が既に解決しているという。 市教委は昨年十〜十二月、市立小・中学校に全児童・生徒約三万八千人にいじめの有無を聞く面談を実施するよう指示した。指導課は「いじめが社会問題化し生徒や保護者の意識が高まったことに加え、面談を通じ把握もできた」と増加の要因を分析。今後も個人面談を継続するとしている。 (2007.1.19)
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