広島市の公立中校長会 ▽62校で独自調査 広島市教委が新年度から本格導入を予定している二学期制をめぐり、一部の保護者らが見直しを求めている問題で、市公立中学校長会(会長・花本弘之三入中校長)は今月、各校の保護者らに混乱が起きていないか独自調査した。ほぼ全校が「問題はない」と回答している。 調査は、開校時から二学期制を導入している安佐北中を除く六十二校の校長に聞き取りで実施。導入に向けた現状などを調べた。 報告によると、二学期制を予定するほぼ全校が「特に問題ない」と回答。その上で、「保護者などから説明会の要望や質問があった」(五校)、「一部の教職員から時期尚早と反対があった」「地域から質問があった」(各二校)などの報告があった。 二学期制の本格実施をめぐっては、一部の保護者らが秋葉忠利市長に見直しを要望し、昨年末には市教育委員からも慎重な対応を求める声が相次いだ。花本会長は「大きな混乱はないとみている。指導や評価の方法を変えるきっかけになるよう、真剣に取り組んでいる」と話している。(鴻池尚) ■中学対象に実践校報告 −市教委が連絡協 新年度から本格実施を予定している二学期制について、広島市教委は十日、東区の市教育センターで中学を対象にした連絡協議会を開いた。各校の校長や教務主任など約百三十人が参加し、モデル校の実践研究発表や意見交換があった。 実践発表では「長いスパンで指導や教育相談に取り組め、学力向上にもつながっている」というメリットが報告される一方で、年間行事との調整など課題も挙がった。保護者の反応についての質問では、「大きな混乱はない」との説明もあった。 (2007.1.11)
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