中国新聞


いじめ資料集を初作成
呉市教委 全小中校に配布


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小中学校がいじめ問題への取り組みに使った資料をまとめた呉市教委の冊子

 呉市教委は、市内の小中学校が本年度のいじめ問題への取り組みで使った資料を集め、冊子にまとめた。全国的ないじめ問題の深刻化を受け、初めて作成した。二十二日までに各校に配り、学校での取り組みに生かしてもらう。(新山創)

 A4判、百四ページで、各校の教諭が研修会や職員会議で利用したプリント、児童らを対象にしたいじめに関するアンケート項目などを掲載した。校内のトイレで見つかった児童を中傷する落書きに対処するため、各クラスで指導、保護者に報告した資料もある。

 資料は先月下旬から今月一日にかけ、小学校三十六校、中学校二十校が寄せた。一日現在、全小中学校八十四校のうち、五十四校が教諭対象の研修会を開き、三十七校が児童や生徒にアンケートした。また、六十四校が道徳の授業などでいじめ問題を取り上げている。

 市教委は、二十一日から二日間で全校に配布。来年三月末までにさらに具体的な事例集をまとめる予定で、「いじめがない学校でも、あらためて研修会や授業でいじめ問題について話し合うよう呼び掛ける」としている。

 市内の小中学校で起きた本年度のいじめ件数は、十月から急増。十一月末までで五十七件に上り、既に前年度の四十四件を上回っている。

(2006.12.22)


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