中国新聞


いじめ、昨年度1年間の3倍
岡山公立校 4−10月


 岡山県教委「学校の把握力向上」

 岡山県内の公立校が把握した四―十月のいじめの発生件数が、昨年度一年間の約三倍に上ったことが十九日、分かった。調査した県教委は教職員の意識の高まりなどが要因としている。

 全国でいじめを苦にした自殺が相次いだことを受け、公立六百八十五全校に、本年度の発生状況や対策などの報告を求めた。この結果、十月末までに全体の51・5%に当たる三百五十三校で計千二百六十三件のいじめが発生。昨年度一年間の百七十五校、計四百五十六件を大幅に上回った。

 学校別の内訳は中学校が六百二十四件と最も多く、小学校五百六件、高校百二十八件など。小学校は昨年度の三・七倍と増加が際立った。

 発生したいじめのうち、指導などで解消されたケースは七割にとどまっているという。

 県教委指導課は「教職員の意識が高まり、早期発見に努めた結果」とし、学校側の把握能力の向上が急増の主な要因と分析。児童・生徒によるチェックシートなどの資料を本年度中に全校配布し、いじめの防止と解消を図る。(加納優)

(2006.12.20)


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