益田市教委 小中学生らを調査・分析 益田市教委は、市内小中学校の教育状況や児童生徒の生活習慣などを調査し、学力向上へつなげる市学校教育白書「益田市の子どもの素顔」にまとめた。同市教委による教育白書は初めてで、市町村で刊行するのは珍しい、という。 調査は昨年十一月、市内の小学五年生五百十五人と中学二年生五百十九人、その保護者、市立小中学校に勤務する教職員四百七十七人を対象に市教委がアンケートとして実施。島根県学力調査や文科省の意識調査なども参考にし、小中学校の校長や教諭たちが編さんした。 白書は「総論」と「各論」で構成した八十ページ。総論では、市内の現状について「児童生徒の約80%が学校に行くのを楽しいと感じており、保護者の八割が学校に満足している」という。 各論で児童生徒の学習状況や生活習慣、健康などを分析。家庭学習時間は「30分以下が40%超」と不十分で、語彙(ごい)力や数学などの応用力が不足。保護者に対する啓発活動や放課後学習支援体制の充実などを提起する。 休日のテレビ視聴時間は「三時間以上が小学生で37%、中学生は60%」とし、十分な睡眠時間の確保や規則正しい生活習慣の定着を挙げた。体格は全国平均より小柄だが、瞬発力など運動能力は高いとしている。 市は白書を基に、学力向上対策検討班を発足して児童生徒の教育水準アップを協議する。牛尾郁夫市長は「教育環境の改善へ向け、市も支援していきたい」としている。(谷本和久) (2006.12.18)
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