中国新聞


給食費滞納 322人930万円
05年度まで 広島市の小中46校


 市教委、法的手段も検討

 広島市教委は十三日、昨年度までの学校給食費の滞納が、市内の四十六小中学校で延べ三百二十二人分、計約九百三十万円に達することを明らかにした。保護者への督促は各校で個別に実施してきたが、今後は市教委として法的手段も含めた対応を検討する。(岡田浩平)

 岡本茂信教育長が、市議会の一般質問に答えた。九月末時点の滞納額は、小学校が二十七校六百四十万円(延べ二百五人分)、中学校が十九校計約二百九十万円(同百十七人分)。年度別では二〇〇五年度が約三百十万円、〇四年度約七十万円、〇三年度約六十万円、〇二年度以前が約四百九十万円となっている。〇五年度分は本年度の回収が進めば、前年度並みになる見込み。

 岡本教育長は、校長や教員らが電話などで保護者に督促している現状を説明。「解消には市教委での統一的な対応が必要。他都市の事例を参考に学校給食会と検討している」と述べた。今後、滞納の詳細な実態を調べ、徴収手段の検討を進める。

 市教委によると、給食費は一食当たり小学校二百円、中学校二百四十円。各学校が徴収し、給食食材を一括購入する市学校給食会に支払っている。県内では呉市が今年から、支払い能力がありながら長期滞納している保護者に対し、簡裁への督促申し立てや給料を差し押さえる強制執行などの法的措置に踏み切った。

(2006.12.14)


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