周東総合病院 ネット公募も反響なし 山口大が派遣する小児科医を引き揚げる柳井市の山口県厚生農協連合会周東総合病院で来春、小児科を休止する見通しが濃くなった。県外の大学への打診も不調で、インターネットでの公募に反響もない、という。病院側は「ぎりぎりまで努力するが、困難な状況」との見方をした。 現在、地元の医師会や自治体などが勤務医の負担を軽減しようと、休日・夜間診療の態勢整備を検討している。二十七日夜の作業部会の会合で、山口大の方針が変わらない見通しを受け、「小児科の休止はやむを得ない」との認識で一致した。 同病院の小児科では現在、休日や時間外で月二百人前後を診察。年間六百人前後が入院している。このため、柳井医師会の内科、外科の開業医計三十五人を中心に、来春をめどに平日夜間診療の当番医輪番制の導入を検討する。 同時に、医師会は行政に対し、夜間・休日診療所の開設を要望した。当初、病院内への開設を検討していたが、診療の責任の所在などから困難と判断した。 柳井医師会の新郷雄一会長は「小児科をいったん休止しても、早期に再開できるよう準備を進める」と強調。周東総合病院の守田知明院長は「医師の派遣は引き続き依頼し、公募も継続する」と話している。(持田謙二) (2006.11.29)
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