FM尾道が特番へ調査 感染するとすぐ分かる→「正しい」19%
尾道市内の高校生二百七十二人へのエイズに関するアンケートで、正しい知識が十分には定着していないことが明らかになった。世界エイズデー(十二月一日)を前に、同市のコミュニティーFM局「尾道エフエム放送」が調査、集計した。 アンケートは十月、市内の複数の高校に用紙を配布し、無記名で回答してもらった。エイズに関する知識や予防法、治療方法など十九項目を尋ねた。同局の集計では、「エイズウイルス(HIV)とエイズの違いを知っていますか」の問いでは、「知らない」が64%を占めた。「知っている」は16%にとどまり、無回答が20%だった。 「HIVの感染は特有な症状があるのですぐ分かる」は、19%が「正しい」と回答。「HIVの感染は予防できる」では15%が「間違い」と答え、それぞれ二割近くが誤った認識を持っていることが分かった。 アンケート結果について県尾三地域保健所保健課の松岡明子専門員(44)は「エイズについて間違った認識を持つ生徒もかなりいた。学校での啓発活動に力を入れ、関心を持ってもらう必要がある」と受け止める。 同局は十二月、自社制作のエイズ特別番組を放送する。松岡専門員と市健康推進課の職員、大学生四人の六人が出演。アンケート結果を基にHIV感染の予防法などついて意見を交わす。番組は一時間で、県内のエイズを取り巻く現状や医師へのインタビューもある。 広島県内のエイズ患者・HIV感染者は、九月末現在で八十九人。二〇〇三年以降、毎年十人以上のペースで増えている。(榎本直樹) (2006.11.21)
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