中国新聞


3万8000人 いじめ調査
福山市教委 全児童・生徒に面接へ


 全国的に学校でのいじめが再び深刻化する中で福山市教委は二十六日、全市立学校に対し、いじめの有無などを聞く児童・生徒への個人面接を年内に実施するよう指示した。対象は約三万八千人におよび、文部科学省児童生徒課は「これほど大規模な個人面談は聞いたことがない」と注目している。

 同日夕、市教委が市内で開いた市立学校の臨時校長会で指示した。それによると、市立の全百十四校は年内に「面接週間」を設定。全児童・生徒に対し、教員が個別面接を行う。面接では、@本人や友人に対するいじめの有無Aいじめをなくすための考え―を中心に聞く。さらに、普段は教員が把握できていない児童・生徒の悩みなどについても対話する。

 面接を通じて把握したいじめについては、担任教諭だけに任せきりにせず、学校全体で解消への取り組みを強める。一方、市教委は同日までに学校別の取り組みを聞く「いじめチェックシート」を各校に配布。十一月上旬までに提出してもらい、各校の支援や指導に生かす。

 市教委学校教育部は「各校に現状をきっちり把握してもらい、子どもの不安や悩みの解消に結びつけるため面接実施を指示した」としている。(野崎建一郎)

(2006.10.27)


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