中国新聞


育児会員の声 企業に提供へ
ひろしまこども夢財団


 メールでアンケート 商品開発へ活用期待

 子育て情報を会員の携帯電話にメール配信している、ひろしまこども夢財団(広島市中区)と広島県は二十四日、来春にもメールで集めた情報を企業の商品開発や販売戦略に活用してもらう新事業に乗り出す方針を明らかにした。会員のほとんどが子育て中の保護者という特性を生かし、防犯グッズの開発など企業に次世代育成事業を強化してもらう狙い。全国初の試みとなる。

 会員の個人情報が企業に伝わらないよう財団が会員にアンケートをメール送信し、取りまとめたデータを企業に示す手法を想定している。通信費や情報集計などの実費は企業の負担で、データ提供の手数料を得て財団の自主財源を増やす効果にも期待している。

 具体的な設問には「どんな防犯グッズがほしいか」「チャイルドシートの使い勝手は」などが考えられるという。情報を基に子育てに優しい商品やサービスが生まれれば、会員にも利点があると期待する。二〇〇七年四月にも始める計画で料金設定などを検討する。

 財団は〇二年、育児支援のイベントや不審者情報をメール配信する「Kids情報送信サービス」を始めた。十二歳までの子どもを持つ保護者や出産予定者、子育て支援の従事者ら約一万四千九百人の会員がいる。

 県こども夢プラン推進室は「アンケート内容は、県の次世代育成支援施策にも生かせる。会員に不安を与えないよう、手法を慎重に考えたい」としている。(村田拓也)

(2006.10.25)


子育てのページTOPへ