中国新聞


教員研修制度見直し
広島県教委、校内での育成重視


 新たな「教育県ひろしま」の創造を支える教職員を育てようと、広島県教委は本年度から、研修制度を見直した。校内での研修を人材育成の基盤に位置付けつつ、教科指導のリーダーを育てるため若手教員を対象にした長期研修制度を導入するなどメニューも充実させた。

 校内研修の重視は、日常の職務を通じた人材育成が重要との視点に基づく。これまで中心だった校外研修と自発研修の組み合わせで指導力の向上を目指す。

 校内研修の充実のため、校長に教職員一人一人の人材育成計画を策定するよう初めて呼び掛けた。県立教育センター(東広島市)には校内研修の担当者向け専門講座を新設し、六月下旬に開いた。各学校が独自に講師を呼ぶ場合、県教委が費用負担する制度も設けた。

 新たな長期研修は「授業力アップ講座」。小、中、高校や盲、ろう、養護学校の十―七年目の若手教員を対象にする。本年度は五人が対象で、今月から半年間、教育センターなどで教材開発や指導案の作成に取り組む。

 十六日は廿日市市の大野東中を訪れ、県教委が認定するエキスパート教員道面和枝さん(48)の英語の授業を見学し、意見交換した。府中町府中緑ケ丘中の川西昭彦教諭(38)は「できるだけ英語で授業をするなど参考になった」と話していた。

 県教委学校経営課は「全員が参加できる校内研修の特長と、専門性を高める校外研修の利点を組み合わせて、教科指導やマネジメントに優れた人材を育てたい」としている。(村田拓也)

(2006.10.17)


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