広島県教委調査 小学校 ほぼ全校実施 「地域安全マップ」づくりに本年度取り組む広島県内の公立小学校の割合がほぼ100%に達した一方、公立中学校は約70%で二〇〇五年度に比べて減少したことが、県教委の調査で分かった。県教委などは、マップづくりを通じて子どもの危機回避能力などを高めるよう呼び掛けており、今後も推奨していく。(村田拓也) 県教委が全二十三市町教委を通じ、多くの学校で一学期が終わる七月二十日時点で調べた。小学校五百七十六校のうち、マップづくりをしたのが四百五十五校、今後する予定なのが百十九校だった。合計では五百七十四校と全体の99・7%に当たる。一月末時点で調べた〇五年度の97・3%から2・4ポイント伸びた。作成に全校児童が参加するのは、62・5%の三百五十九校だった。 つくる予定がないとしたのは二校で、〇五年度の十六校から八分の一に減った。県教委によると、この二校も「地域住民や保護者が調べた危険個所の地図を集団登校などに役立てている」と説明している。 一方、中学校二百五十校ではマップづくりをしたのが百十四校、予定は五十九校だった。計百七十三校で割合は69・2%と〇五年度から12・1ポイント下がった。本年度に予定がないのは七十七校で、三十校増え、小学校とは対照的な結果が出た。 県教委は本年度、小学校などで子どもの安全確保対策を指導する「スクールガード・リーダー」を二十三市町に派遣するなどマップづくりを後押しする。指導三課は「中学校にも要請しているが地域差がある。マップを作った学校には継続を求めたい」としている。
(2006.10.14)
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