山口県教委が試行 ▽教職員対象 30分か15分 山口県教委は十月から、育児または介護をしている教職員を対象に、勤務時間を最長三十分前後にずらせるフレックスタイムに似た「早出遅出勤務」を始めた。仕事と家庭生活の両立を支援する狙い。三月末まで試行して利用状況を調べ、来年度からの本格実施を検討する。 教職員課によると、対象は県立学校の教職員約四千四百人のうち、小学校就学までの子どもや、学童保育施設に託児している児童、親族に要介護者がいる場合。 あらかじめ決められている一日八時間の勤務時間はそのままで、始業と終業を三十分または十五分、前後にずらす。子どもの保育園への送迎、朝の忙しい時間帯を家族の介護にあてるなどの利用を想定している。 対象者が一週間前までに申請すると、校長が校務運営上の支障がないかを判断し、決定する。市町立学校も、順次導入を検討している。 県教委は二〇〇五年三月、子育てしやすい環境づくりに自治体や企業の責務を定めた次世代育成支援対策推進法に基づき、特定事業主行動計画「やまぐち子育て文化の創造に向けた職場づくり」を策定。育児と就業の両立を支援している。 教職員課は「教職員には共働きの家庭も多い。生徒、児童をみる立場で勤務時間をずらすのは難しい面もあるが、三十分でどのような効果があるか調べたい」としている。(永山啓一) (2006.10.4)
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