中国地方は48人 子どもとのコミュニケーション能力や、教員としての知識を著しく欠くなどの理由で「指導力不足」と認定された二〇〇五年度の全国の公立学校の教員数は、過去二番目に多い五百六人だったことが二十二日、文部科学省の調査で分かった。 ほぼ二千人に一人の割合で、最多だった〇四年度の五百六十六人からは約一割の減少。四十歳代が45%、五十歳代が37%を占めている。文科省は「教育委員会の研修システムの整備も進んでおり、減少傾向が続くのではないか」と話している。 調査は、都道府県と政令市の各教委を通じて、全国の公立小中高校などの教員計約八十九万八千人を対象に実施した。 中国地方五県で「指導力不足」と認定された二〇〇五年度の教員は計四十八人。広島の二十人が最も多く、岡山が十三人、鳥取が七人、島根が五人、山口が三人と続いた。このうち、〇五年度の新規認定は計二十三人で、岡山は十三人全員、広島は六人、島根、鳥取は各二人、山口はゼロだった。 認定を受けて依願退職したのは計十二人。岡山が五人と最多で、広島、山口、島根が各二人、鳥取が一人。分限免職は岡山、島根が各一人だった。現場復帰は、広島の六人、山口、岡山、鳥取が各一人の計九人にとどまった。 広島県教委は、指導力不足とされた教員については県立教育センター(東広島市)などで模擬授業や授業の計画立案などの研修を実施。その一方、他の教員と給与面で区別化できるよう制度改正も検討している。
(2006.9.23)
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