広島の4大学生、人材育成目指す 学校や住民による地域安全マップづくりを継続的に支援しようと、広島県内の四大学の学生が近く、ボランティア団体「PACE(ペース)」を設立する。七日は関心のある学生にノウハウを伝える講習会を、広島市安佐南区の広島経済大で開いた。大学生が安全マップづくりの団体を設立するのは全国初で、県も後押しする。
広島経済大と呉大(呉市)、福山大(福山市)、安田女子大(安佐南区)の学生が参加する予定。マップづくりを指導できる約十人を中心に、六月から会の在り方などを協議している。PACEは「子どもに注意を向けるまじめな企画・集まり」を意味する英語の頭文字から名付けた。 メンバーは、県が昨年開いたマップづくりの指導者養成講座などで知り合った。連携でマップづくりの指導者として学生を市町や学校に派遣しやすくなるうえ、卒業後も活動を続けるには後継者の育成が必要と判断。大学の枠を超えた団体をつくることにした。広島経済大三年の長田浩明さん(21)は「他大学との連携で活動を広げたい」と話し、他大学からも会員を募る予定だ。 この日の講習会には、広島経済大と福山大の学生約十人が参加した。経済大近くを約一時間半かけて歩き、危険な場所を記した地図に仕上げた。福山大四年の浜本有希さん(21)は「活動が続くよう人材を育てたい」と意気込む。 マップづくりは、県子どもの犯罪被害防止対策室などのプロジェクトチームが昨年度から進める。「学生の動きはありがたい」と助言のため講習会場を訪れた竹内真澄室長(53)。県は今後も組織づくりのアドバイスや、市町や学校との仲介などで支援する。(村田拓也) (2006.9.6)
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