中国新聞


乳幼児医療 自己負担に
無料制わずか2年 庄原市が検討


 助成対象は9歳に拡大

 庄原市は来年度から、乳幼児の医療費無料制をやめ自己負担を求めることを検討している。代わりに助成対象年齢を引き上げる。九月の市議会定例会に提案する予定。無料制は、新市誕生の際「少子化が深刻な地域だけに不可欠な助成」と導入されたが、わずか二年での方向転換となる。(梨本晶夫)

 自己負担は、二〇〇七年四月一日から〇八年七月三十一日までは経過措置として二百五十円(一日、一医療機関)。その後は広島県の制度に合わせて五百円としている。所得制限も県の基準に合わせて来年度から導入する。

 一方、助成対象年齢は「六歳になった日以降の三月三十一日まで」だったのを「九歳になった日以降の三月三十一日まで」と広げる。

 これまで無料だった重度心身障害者医療費と、ひとり親家庭等医療費を、県の制度に合わせて自己負担とするため、乳幼児医療も自己負担に変更する。

 昨年度の市の乳幼児医療費負担は三千九百六十四万円。五百円の自己負担や対象年齢の引き上げが導入された〇九年度以降は四千五百四十五万円に増える、と見込んでいる。市保健医療課は「結果的に市の負担が増え、子育て支援強化となっているので理解してほしい」と説明している。

 県北の乳幼児医療費は、三次市が県の制度に合わせて自己負担五百円。対象は小学校終了まで広げ、所得制限もない。安芸高田市も自己負担五百円、助成対象年齢は就学前までと県の制度に合わせているが、所得制限は八月一日に撤廃している。

(2006.8.23)


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