中国新聞


不登校小中生 4年連続減
05年度、山口県教委


 割合、全国平均下回る

グラフ「山口県内の不登校の児童生徒」 山口県教委がまとめた二〇〇五年度の不登校の児童生徒数は計千三百七十七人で、前年度に比べ九十人少なく四年連続で減少した。全児童生徒数に対する割合は、調査が公立校だけだった〇三年度以前も含め、五年ぶりに全国平均を下回った。(永山啓一)

 県教委義務教育課によると、不登校の基準となる三十日以上の欠席は、小学生が前年度比五十一人減の二百四十三人。中学生が同三十九人減の千百三十四人だった。

 公立校に限って分析した結果では、学年別で中学三年が四百五十四人と最も多く、学年が低いほど少なかった。また小学六年の七十七人に対し、中学一年は二百八十四人と、中学校への進学に伴い急増していた。いずれも例年通りの傾向となっている。

 全児童生徒数に対する不登校の割合は1・12%で、前年度の1・19%から低下。全国平均の1・13%をわずかながら下回った。うち中学生は2・75%、小学生は0・30%だった。

 不登校の割合は二〇〇〇年度以降全国平均を上回り、〇四年度は全国三十一位と低迷。県は一月に開いた「住み良さ日本一の県づくり推進会議」(会長・二井関成知事)で改善を目指していた。

 不登校が減った原因について、義務教育課は「小学校で中学校教諭が授業をするなど進学受け入れをスムーズにする昨年度からの取り組みや、全中学校にカウンセラーを常駐または派遣できる体制を整備した効果が出てきた」とみている。

 ただ、一九九五年度の不登校の割合は0・51%と、現在の半分以下だった状況を踏まえ、同課は「不登校の絶対数が千人を超える状況は決して楽観視できない。より一層の努力が必要だ」としている。

(2006.8.15)


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