広島県の今春、2年連続最高 不登校児童15人増 今春に広島県内の高校を卒業した生徒のうち、大学や短大へ進学した割合は55・2%と、二年連続で過去最高だったことが十日、本年度の文部科学省の学校基本調査(速報)で分かった。二〇〇五年度調査に比べて1・6ポイント向上し、全国平均の48・1%を7・1ポイント上回っている。
調査によると、卒業生二万七千三百十二人のうち、一万五千七十一人が大学・短大(通信教育部などを含む)に進学した。都道府県別では京都府、東京都、奈良、兵庫県に続き五位。順位は〇五年度調査の四位から一つ落とした。専門学校や予備校入学者は六千八百七十二人で25・2%と、1・2ポイント減少した。 広島県教委は二〇〇〇年度から、学習合宿や大学教授の模擬授業など学力を高める施策を進めている。指導二課は「学力向上の取り組みなどに加え、少子化の影響もある」と説明している。 県内の製造業の景気回復や「団塊の世代」の大量退職が目前に迫った影響で、就職者数は三千七百八十九人と1・9%増加。就職率は13・9%と0・8ポイント改善した。アルバイトなど一時的な仕事に就いたのは二百五十五人で九人減っている。 一方、病気や経済的理由を除き学校を三十日以上欠席した不登校は、小学校で七百三十三人と十五人増えた。全児童に占める割合は0・44%と全国平均の0・32%を0・12ポイント上回り、全都道府県で五番目に高い。中学校では二千四百八十八人で百五十四人減少。割合は2・98%で、全国平均のより0・23ポイント高く十二番目に多かった。 五月一日時点の児童・生徒数は、小学校が十六万五千二百三十二人と、前年同期に比べて九百八十五人減。中学校は八万三千八十九人と、四百十五人減った。調査が始まった一九四八年度以降では、小学校は十四年連続、中学校は十一年連続で過去最少を更新している。(村田拓也) (2006.8.11)
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