中国新聞


食育推進へ連携必要
広島県が意見交換会


 07年度の計画に活用

 「食育」への取り組みを本格化させるため広島県は一日、有識者による初の意見交換会を県庁で開き、学校と地域、各種団体との連携の必要性を指摘する声が相次いだ。県は秋に二回目を開催。寄せられた意見を基に「県食育推進計画」を二〇〇七年度に策定する。

 意見交換会のメンバーは、県内の大学や小学校教員、県栄養士会、県医師会、県農協中央会、県消費者団体連絡協議会などの代表ら十六人。

 県栄養士会の松原知子会長は「食育に取り組む団体が個別に活動しているのが現状で非効率だ」と指摘。「保健所や市町を単位に関係者が集まり連携策を話し合ってはどうか」と提案した。

 県農協中央会の黒木義昭専務理事も「生産現場で命の大切さを知ってもらう活動をしているが、地域や学校となかなか連携できない。情報交換が必要だ」と訴えた。

 教育関係者らは、学校現場での一貫した食育教育の不足を指摘。さらに、食生活が乱れがちな大学生への教育が必要との指摘もあった。

 県は、食育推進計画に朝食を食べる比率などの数値目標を掲げ、家庭、学校・保育所、地域での具体的な施策を盛り込む考え。二回目の意見交換会では計画の素案を示し、意見を求める。(守田靖)

(2006.8.2)


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