中国通信局 新システム研究へ調査会 中国総合通信局は、新しい無線通信ネットワークを活用して子どもの安否などを確認する見守りシステムの研究に乗り出す。通信事業者や広島市などと八月に調査検討会を設ける予定でモデル校での保護者アンケートなども計画している。
活用するのはアドホック通信で、グループ内の端末同士が自動的に無線交信を続け、ネットワークを構築する仕組み。 計画では、小学校の登下校班(十人前後)に加わる各人に専用の端末を持たせる。通学路などにある基地局に最も近い児童の端末から、班の位置情報などを自動発信。誰かがいなくなるなどの異常事態を含め、保護者や教職員がインターネットで確認できるという。 通信を利用した見守りシステムでは、携帯電話と衛星利用測位システム(GPS)の組み合わせや電子タグの活用などが広がりつつある。同局は「全端末が基地局と通信する必要があるGPS携帯より安価。複数端末の同時通過に弱い電子タグより正確に存在情報を伝えられる」とアドホック通信の利点を挙げる。 同局などは調査検討会を発足させ、モデル校を選定。保護者アンケートなども踏まえ十二月に報告書をまとめる。(山瀬隆弘)
(2006.7.20)
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