中国新聞


夏休み短縮 広がる
中国地方は広島・福山・下関で可能


 小中学校の夏休みを短縮する動きが広がっている。共同通信が全国の政令指定都市、中核市計五十一市と東京二十三区を調べた結果、授業日数を増やすために夏休みを純減した自治体は二市六区、一校でも短縮する学校がある自治体は広島、福山市など十一市三区で、計二十二市区に上った。

 学校週五日制で減った授業時間の確保が主な目的だが、現場からは「夏休みにしかできない体験を大切にすべきだ」と疑問の声も上がっている。

 中国地方では、政令市の広島市と中核市の福山、下関両市が学校の裁量などで短縮を可能としている。

 広島市では、校長の権限で休業日を登校日などに変更できる。授業時間数を確保のための新たな措置ではなく、従来の規則に基づいて個別に対応している。今年、夏休みを短縮する学校が何校あるかは「個別調査しなければ分からない」(市教委)とする。

 福山市は二〇〇二年施行の規則で、校長が必要に応じて夏休みなどの休業日を変更できる。本年度は八月下旬に初めて、市内の全公立中の二年生が一斉に職場体験学習を計画。他に「各学校単位で、体験学習や水泳指導をすることがある」(市教委)と説明する。

 下関市も規則で、校長の裁量で変更できるとしている。ただ合計の休業日数が変わらないよう、平日など授業日から振り替える必要がある。市教委は「夏休みに振り替え授業をした事例は、聞いたことがない」という。(林仁志、村田拓也)

(2006.7.19)


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