審議会答申 旧町村最大3200円値上げ 八市町村の合併による新・松江市の市立幼稚園の保育料改定を話し合っていた市立幼稚園保育料等審議会が四日、答申をまとめた。地域ごとばらばらだったこれまでの保育料を、最高額である旧松江市の月八千七百円に統一する内容。市は九月議会に統一料金を提案し、可決されれば二〇〇七年度から段階的に引き上げる。 市立幼稚園の地域区分は、旧松江市▽旧鹿島町▽旧八雲村▽旧玉湯町▽旧宍道町―の五地区。合併後の現在も旧市町村の料金を踏襲し、旧松江市以外の四地区はいずれも月五千―六千円台。〇九年度まで段階的に値上げし、最終的に旧市にそろえる。五地区中最も安い五千五百円の旧鹿島町は〇七年度は千三百円増の六千八百円、〇八年度はさらに九百円を上乗せ、最終的に三千二百円のアップとなる。 地域差解消を目指す審議会事務局の市は財政難と入園者の八割が旧市から通っていることを理由に、最高額である旧市の料金を基準に改定原案を作った。この日市役所であった審議会では、委員から「旧市に合わせる案自体の根拠が分からない」などと改定案を疑問視する意見が上がったが、審議会は賛成多数で原案を採択した。 審議会の委員で継続審議を主張した松江市幼稚園PTA連合会の中村哲也会長は「旧町村の値上げ幅は大きすぎる。数の論理で旧市に合わせるのではなく、合併後の新基準を設けるべきだ」と話している。(加納亜弥) (2006.7.5)
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