中国新聞


通学路や公園も対象に
広島県警が条例改正案 子守る対策促す


 広島県警は二十日、県議会定例会に県が提案する「減らそう犯罪」ひろしま安全なまちづくり推進条例の改正案を明らかにした。広島市安芸区の女児殺害事件などを教訓に、子どもの安全確保を住民や事業者らが地域全体で図っていくよう促す内容。七月六日施行を目指す。(久保田剛)

 改正案は、現行条例が学校施設内に限っていた子どもの安全確保を図る範囲を、通学路を含む地域全体に拡大。保護者や交通機関などの事業者、住民が子どもの安全を確保するよう求めている。

 さらに、通学路や公園、学習塾、ゲームセンターなどを念頭に、管理者や事業者らが子どもの安全確保に自主的に努めるよう促す。

 年内にも県が改正条例に基づく事業者らの活動指針を策定。子どもが連れ込まれやすい死角をなくす▽従業員の巡回数を増やす▽街灯や防犯カメラ設置を進める―などを想定し、具体策を詰める。

 県警によると、安全確保の対象地域を通学路などまで広げ、事業者らに対策を求める条例は全国でも珍しいという。

 昨年十一月、安芸区の通学路で小一女児=当時(7)=が殺害された事件を受け、県警が条例改正を検討していた。県警減らそう犯罪推進室は「事業者らの意見を吸い上げて指針をつくり、どんな場所でも子どもを守れる体制を整えたい」としている。

(2006.6.21)


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