三次市新制度、12日実質スタート 子守・料理に意欲 ブログで思い発信も 乳児を抱える男女職員に二カ月間の有休取得を義務づけた三次市の「子育て特別休暇制度」が十二日から実質スタートする。市が本年度から導入した全国でも珍しい制度で、今月から七月初めにかけて三人が取得する。(二井理江) 初の取得者は、市長公室・秘書広報担当の中村大明さん(27)。四月二十六日に第一子である男児が生まれた。妻(28)が東広島市の実家から今週末に戻ってくるのに合わせて十二日から二カ月間の取得を決めた。「乳をあげる以外は分担できる。料理とかいろいろ携わりたい」と意欲を見せる。 職場に負担がかかるのは気になる、と言うが、休暇中はブログ(日記風サイト)に子育てへの思いをつづっていく。期間中の代替要員には、研修中の新入職員を充てる。 七月一日から一カ月間取得する水道局下水道グループの佐々木喜広さん(27)は五月十九日に第二子の女児が生まれた。「上の男の子(二歳七カ月)の子守が主になるだろう。これまでは夜だけだったが、丸一日一緒にいられる」と喜ぶ。今月二十日から二カ月間取る市教委教育企画室の竹田恵美さん(30)は産後休暇に続けた取得となる。 休暇制度は、男女に関係なく子育てを支える職場風土をつくるのが目的。一歳六カ月に満たない一人の子につき、育児休業法との整合性を保ちながら一カ月単位で二カ月間の休みを義務づける。代替要員の費用は、管理職手当と特別職の期末手当の一部計五百二十万円を充てる。吉岡広小路市長は「国や他の企業にも広がってほしい」と話している。 (2006.6.6)
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