中国新聞


自閉症の長女「歩み」漫画に
周南の主婦「親ばか日記2」


 明るく育児 入園後描く

 周南市周陽の主婦あべひろみさん(36)が、自閉症の長女、周陽小三年の阿部歩ちゃん(8)の育児漫画「うちの子かわいいっ親ばか日記2」を出版した。初めて出版した二〇〇三年七月に続く第二弾。「同じように自閉症の子どもを育てている方に、くすっと笑ってもらえたら」と話している。(土井あゆみ)

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あべさんが出版した「うちの子かわいいっ親ばか日記」

 第一弾は、歩ちゃんが自閉症と分かった二歳から四歳までをまとめた。「言葉やしつけをどうしたらよいか、教えてくれる人がいなかった」。目を合わさない歩ちゃんに「こっちを見て、声を聞いて反応して。深くかかわり合いたい」との一心で、インターネットや専門書で調べた早期療育に自宅で取り組み、遊びやほめ言葉を通して子育てした。

 歌って踊って追いかけて―。コミカルな毎日に「漫画になるかもしれない」と素人ながら描き始め、止まらなくなった。

 今年二月出版の第二弾は、保育園に入園した四歳から小学校入学後の七歳までの記録。「みんなの中で一緒に育ってほしい」と願い、健常児との触れ合いの中で、まねたり、ほめられたりしながら成長する様子がつづられている。歩ちゃんを囲む屈託のない子どもたちの姿も描かれている。

 昨年九月に宇部市から周南市へ転居。漫画はいずれも周陽小に寄贈した。「子どもたちにまず知ってほしい。正しく理解されて好きになってもらえたらうれしい。一緒にいることで助け合う子どもたちになってほしい」と願っている。

 漫画は各千二百円。問い合わせは、ぶどう社Tel03(5283)7544。

 あべさんのホームページはhttp://www.asahi-net.or.jp/~ay9s-ab/

(2006.5.24)


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