可部地区で7月にも開始 広島市教委 全市拡大目指す 広島市教委は、アレルギー対応給食を全市的に実施するため、七月にも可部地区学校給食センター(安佐北区)でモデル事業を始める。六小学校と三中学校を対象に、児童・生徒の体質に応じたアレルギー源除去食を可能な限り提供する。年度内にノウハウを確立し、来年度以降、他の五つの学校給食センターに広げていく。(林仁志) 医師の診断書に基づいて、卵や小麦、魚介類などアレルギー源となる食物を特定。ショックやかゆみなど一人一人の反応や症状の軽重も把握し、除去食を調理する。 牛乳アレルギーの子には、クリームシチューの代わりにクリームを入れないスープを出す。一つのメニューに原因となる食物が多数ある場合、除去食は困難なため弁当持参とする。将来的には代替食の提供も検討する。 市教委は昨年、自校調理施設のある百十五小学校、五中学校にアレルギー対応給食の提供に努めるよう通知。しかし、設備内容や対象となる子どもの数などの状況により、学校の対応にばらつきが出ている。各家庭からの診断書の添付も義務づけておらず、実態把握も万全ではなかった。 アレルギー対応給食の専用調理室を新設した可部センターの取り組みを通じて全市的な取り組みにし、自校調理校での完全実施と他センターへの拡大を目指す。 市教委の推計では、可部センターが給食を提供する九小中学校の対象児童・生徒は十五―三十人程度。市内の全小学校では昨年五月の調査時点で約六百九十人に上った。 (2006.5.13)
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