中国新聞


山口県内、広がる中高一貫教育
野田学園が来年度導入 私立4校に


 少子化に伴う生徒減などを背景に、山口県内で中高一貫教育校が増えている。私立の山口市の野田学園中・高校が九日、二〇〇七年度からの導入を発表。私立では計四校となる。県立でも、下関市の下関中等教育学校などに広がっている。(西山文男)

 野田学園は、高校入試の影響を受けず、効率的な学習指導を図るとして、現行の中学、高校内に、六年間のカリキュラムの二クラス(入学定員六十人)を新設する。併せて週六日制を導入し、五十分授業を週三十四時間以上、確保するとしている。

 牛見正彦理事長は「個別指導を強化し、進学の実績を上げて、学校の生き残りを図る」と説明。現行の入学定員の中学校三十人、高校二百七十人については今後、検討する。

 私立では、〇四年度に宇部市の慶進中・高、〇五年度に周南市の桜ケ丘中・高で、相次ぎ中高一貫教育を導入。一九六〇年度からの岩国市の高水中・高と合わせると、計四校となる。

 県立では、岩国市の高森高に無試験で進学できる高森みどり中が〇三年度に開設されたのに続き、〇四年度には、一校で六年間の教育を進める下関中等教育学校が開校した。同じ地域内で一般入試よりも簡易な受験で進める連携型では、周防大島町の橘、東和地区と秋芳、美東の二町で、中学がそれぞれ安下庄高、美祢高と連携を進める。

(2006.5.10)


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