中国新聞


「子育て支援」で入札優遇
山口県、来年度から参加資格項目に


 企業の意識改革促す

 山口県は、企業の子育て支援策を後押しするため、建設工事、物品購入などの入札参加資格の格付けで、「次世代育成支援対策推進法(次世代法)」に基づく一般事業主行動計画を策定した企業を優遇する措置を、二〇〇七年度から導入する。県によると、都道府県では同年度に導入する福井県に次いで二番目の決定という。(西山文男)

 清掃などの業務委託も対象とする。一般事業主行動計画の策定と、目標を達成するなどして受けられる厚生労働省の認定を点数化。入札参加資格の審査項目に加えて、国際標準化機構(ISO)の環境規格、障害者雇用とともに、格付け評価のポイントとなる。

 本年度、入札を担当する各課で、点数化などの詳細を詰める。格付け方法は、二年ごとの更新のため、導入は次回の更新時となる〇七年度からとした。

 次世代法は昨年四月に全面施行となり、従業員三百一人以上の企業に、出産、子育てによる退職者の再雇用や託児所の設置など行動計画の策定を義務付けた。県内では対象九十六社すべてが山口労働局に計画策定を届け出ている。

 一方、計画策定は努力義務となっている三百人以下の企業では、昨年十二月現在、届け出はわずか0・03%にとどまる。

 県政策企画課は「少子化対策に向け、特に中小企業での意識改革のきっかけにしたい」と話している。

(2006.4.26)


子育てのページTOPへ