中国新聞


「安全マップ」9割取り組み
広島県の公立小中学校


 05年度県教委調査 継続呼び掛け

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広島県内の小中学校の90%以上が作製したとみられる地域安全マップ。コンクールの入賞作品は力作がそろった(県立生涯学習センター)

 犯罪が起こりやすい場所を子どもたちも一緒に考える「地域安全マップ」づくりに二〇〇五年度、広島県内の公立小中学校の九割以上が取り組んだとみられることが、県教委の初の調査で分かった。県教委は本年度もマップづくりを通じた防犯意識の向上に取り組むよう呼び掛けている。(村田拓也)

 県教委が二十三市町教委を通じて、一月末時点の状況を調べた。小学校五百八十二校のうち、三百四十四校がマップを「つくった」、二百二十二校が「年度(〇五年度)末までにつくる予定」と回答した。現時点では全体の97・3%に当たる計五百六十六校がマップを作製したとみている。

 中学校二百五十一校のうちマップを「つくった」と答えたのは九十一校、「年度末までにつくる予定」としたのは百十三校。全体の81・3%が既にマップをつくっているとみる。

 「つくった」「つくる予定」と回答した小中学校は計七百七十校。小中全体の92・4%に上っている。

 さらに、児童や生徒全員でマップづくりに取り組んだのは小中学校合わせて四百五十四校。「つくった」「つくる予定」と回答した学校の60%近くに達した。

 県教委によると、マップづくりは、子どもが教職員や保護者、住民らと学校周辺や通学路を歩き、危険だと思う場所を地図に書き込む。その理由などを考えることで危険を避ける能力を高め、住民の防犯意識の向上なども狙う。

 県教委は県、県警と〇五年四月、「子どもの犯罪被害防止対策プロジェクトチーム」を設置。マップづくりの普及や啓発を本格化させてきた。「子どもが作製にかかわることの意味が大きい」とし、市町教委を通じてマップづくりの継続を求めていく。

 プロジェクトチームは〇五年度、初めて安全マップコンクールを実施。百六十五点の応募があった。入賞作品など二十二点を二十二日まで、広島市東区光町の県立生涯学習センターで展示している。

(2006.4.19)


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