中国新聞


中高生向けコーナー新設
広島県立図書館 4日から


 成長のヒント書架にあるよ

 生き方や進路などの悩みに本を役立ててもらおうと広島市中区の広島県立図書館は、四日から中高生向けの本やCDを集めた「ヤングアダルトコーナー」を設ける。

 二台の書架に約二千冊をそろえる。勉強に行き詰まったら「勉強ができなくても恥ずかしくない」(橋本治著)、友人関係なら「友だちいないと不安だ症候群につける薬」(斎藤孝著)、恋愛には「13歳からの恋とからだノート」(早乙女智子著)…。思春期ならではの悩みに、ヒントとなる本を集めた。

 趣味を探している人にはスポーツや音楽などの入門書、進路に模索する人には政治家からダンサーまで百二十以上の職業を紹介するシリーズを完備。あさのあつこ、森絵都ら若い人に人気の作家の小説もある。奥田民生、ポルノグラフィティら広島ゆかりのミュージシャンのCDも五十以上そろえて貸し出す。

 同館には約六十四万冊の蔵書がある。部活動や受験勉強などで多忙な中高生の利用が少なく、本に親しむ機会を持ってもらおうと企画した。司書の松田愛子さん(32)は「私が、沢木耕太郎の『深夜特急』を読んで海外への関心を持ったように、人生を変える一冊に出会ってほしい」と話している。(筒井晴信)

(2006.3.2)


子育てのページTOPへ