広島県教委や運輸局会議 準備申し合わせ 広島市安芸区の女児殺害事件を受け、路線バスの運行方法などを工夫し「スクールバス」として活用するための方策を、行政やバス事業者が連携して探っている。関係機関の合同会議が八日、広島市中区の中国運輸局であり、早期実現に向け準備を進めることを申し合わせた。(伊東雅之) 合同会議は、運輸局が県バス協会、県教委、広島市教委に呼び掛け、昨年末にできた「路線バスを活用した通学時の安全確保協議会」。登下校時の安全確保対策の一環として、学区内を走る路線バスの利用を計画している。バス事業者に協力を求め、行政側は路線の変更、新規開設などの手続きに柔軟に対応する。 会議で広島市教委は、学校現場の要望を把握するために実施したアンケート結果を報告した。対象は、市の遠距離通学補助を受けてバス通学する児童、生徒が十人以上いる市内の小、中学校十五校の校長。自由記入の回答は、登下校の時間帯に合わせて運行時間の変更を求める意見が十件で最も多かった。子どもの自宅や学校の近くを通る路線の新設や変更(七件)▽増便や臨時便の運行(四件)▽バス停以外での自由な乗降(三件)―などが続いた。 こうした声を踏まえ、県バス協会、関係路線の事業者は、各校などと具体的な調整を進める方針を確認した。三月中旬に予定する次回会合で、協議結果を報告する。運輸局自動車交通部は「それぞれの専門分野で知恵を出し合い、安全確保に役立てたい」としている。 (2006.2.9)
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